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2016/07/28 | 粗相

 

土潤いて溽し暑し(つちうるおいてむしあつし)


7/28〜8/1頃。


ゆらゆらと陽炎が立ち上がる。


アスファルトの道路に逃げ水が見える。


夏の本番を迎えて、


蝉の声がにぎやかに。


吸い込む息さえ熱くて


息苦しいような日も。。


一年で天の川が特別に輝く美しい季節。


その天の川の真ん中にある三つの大きな星は、


日本や中国では七夕の星として人気がある。


また、夏は一年でも最も流れ星の多い季節で


星が流れる間に願い事をするのは


至難の業と考えた昔の人は、


美人になるために「色白、髪黒、髪長」、


お金持ちになるために「金星、金星、金星」(かねぼし)

 

と三回唱えた。

 



厳しい暑さが続く毎日、


暑苦しさに追い打ちをかけてくるのが


ミンミンゼミ。


「ミーンミンミンミンミン・・・♪」と


鳴き声は助走のように少しづつ始まって


次第に大きくなってくる。


クーラーの効いた部屋から


外に出た途端、焼けるような暑さに合わせ


聴覚からも攻め立てられる。


玄関の扉を開け、外に一歩踏み出すと


思わず「うわっ!」


外はモワッとして暑いし蝉の声がノイズみたいだ。


そして、彼らの共演なのか競演なのか狂宴なのか知らないが


最高潮に達する時、


パチンコ店に入った瞬間のように大音響で


アタマが痛くなる。


そして、バンドでいうベース担当のアブラゼミも


重低音を醸し出すかのように


「ジィジィィ」と唸る。


短い寿命の彼らにとってはこの野外ライブ


もしくは夏フェスのために生きているもんだ。


音源はどこからなのか?とよく観察してみると


どうやら腹部から奏でている。


小さい身体ではあるが、


縞模様の腹部がアコーディオンのように伸縮して


大音響で鳴らしている。


僕はこの夏、植物の水やり時も


朝夕と彼らの演奏会を聞いてる。


植栽帯に植わった木々に水をやる時には


どこにセミが居るかを探しながら


水を撒く。


一本、二本と順番に水をやっていくと


セミの鳴き声も近くに聞こえてくると


その樹木を入念に探す。


すると、居る居る!


それを見つけた僕は、イタズラ心がはたらいてか


下に向けていたホースを上へ。


彼らもこの猛暑だから水浴びをしたいだろう、


だから水をかけてやるんだと大義名分が成り立つと


自分を正当化しながら


ニヤリと悪そうなカオをして


慣れた手つきでホースの口径を


親指で軽めに押し潰し


水の圧力を調整する。


僕の頭上に位置するセミに狙いを定める。


そして命中!


水がかかってビックリしたセミは、


驚きを表現してなのか


「ヴィィっ!」と短い叫声と共に


その場から勢いよく立ち去っていく。


何て僕は悪い人間なんだろうと


ニヤついてた矢先


ヒヤっと冷たい何かが僕の顔にかかる。


「うっギャっ!」と嫌悪感もあってか


僕は声を出す。


僕は、何がかかったかすぐわかった。


彼らの仕返しとも言えるオシッコだ。


しかし、僕はこう思う。


彼らは驚いて逃げる時に力む。


その力む事で有り余った力が他に伝わってチビってしまうのではないのか。

 

我々人間でも、突拍子もなく驚く時


もしくは、仲の良い仲間で楽しく会話を弾ませて


爆笑の渦に包まれた時、


気の緩みなのかアレの緩みなのかはわからないが


笑いの反動と共に「ブリっ!」とやらかしてしまうこともある。


……。


したがって


良く彼らの仕返しと言うオシッコが、


自分の身を守るための威嚇や攻守の手段ではなく


ただの粗相じゃないのかと思っているのは


僕だけなのだろうか。。


とは言え、彼らも短命ながら精一杯


共鳴している。


長い年月、土中で暮らしてきて


外の世界に出て間もなく


僕みたいなイタズラな人間に


謳歌してたところを乱される。


このことを考えると


僕のちょっとした出来心は彼らにとって大きな罪になることに


違いない。


ここは、素直に謝罪します。


『ごめんなさい。』


これからは、そんなイタズラなんてせず


彼らの短命な生涯を大切に考え


夏の演奏会を愉しむことも


我々ガーデナーの務めではないのかと思う。

 

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